チャートには複数の時間軸(時間足)があり、どの時間軸でトレードしているかはトレーダーによって様々です。
スキャルピングをしているトレーダーは15分足等の短期足、デイトレードをしているトレーダーは1時間足等の中期足、スイングをしているトレーダーは日足等の長期足、などといったトレードの規模によって注目している時間足も変わってきます。
で、勝率を少しでも上げるためには、各時間軸によって意識されてくる価格は変わってくる訳ですから、複数の時間軸を使って分析することは不可欠です。
この記事では「マルチタイムフレーム分析とは何か」ということと「マルチタイムフレーム分析の重要性」について解説していきます。
- マルチタイムフレーム(MTF)分析について分からない方
- マルチタイムフレーム(MTF)分析の重要性が分からない方
マルチタイムフレーム(MTF)分析とは?

マルチタイムフレーム(MTF)分析とは読んで字の如く、複数の時間軸を使用して分析するということです。
FX等のチャートには複数の時間軸が存在します。
- 1分足
- 5分足
- 15分足
- 1時間足
- 4時間足
- 日足
- 週足
- 月足
このように時間軸は複数あるので、一つの通貨ペア(銘柄)のチャートを見ていても、時間軸によってはチャートの形が全く異なるということが起こるんですね。
参考としてドル円(USDJPY)の1分足と日足のチャートを載せておきます。


いかがでしょうか?
それぞれの形状が違うことが分かるのではないでしょうか。
でもなんとなく似たように上下に波を描いていますよね。
そうなんです。FXのチャートは入れ子の構造になっているのです。
または、フラクタル構造とも言いましてマトリョーシカをイメージしてもらえれば分かるかと思います。
大きな波の中には小さな波がいくつも入っているような感じですね。
図にすると以下のようなイメージです。

大きな波(赤)の中に小さな波(青)が入っております。
そしてさらに、大きな波(赤)はさらに大きな波に入っていることもありますし、小さな波(青)の中にさらに小さな波が入っているということもあるのです。
で、マルチタイムフレーム分析というものは、この大きな波と小さな波をそれぞれ分析するということなんですね。
そして、これまで学んできた「目線」、「エリオット波動」や移動平均線等の「インジケーター」等を複数の時間軸で分析していきます。
マルチタイムフレーム(MTF)分析の重要性

なぜ、マルチタイムフレーム分析が重要かというと、一つの時間軸だけ見ていても、細かい動きや大枠の方向感が分からないからです。

例えば、上の画像の緑◯が現在の位置だとして、大きな波(赤)しか見ていないと、上昇トレンドなのでロングするということをやってしまいがちです。
たとえこの位置でエントリーしなかったとしても、エントリーのタイミングを図ることがなかなかできません。

あるいは、上の画像の緑◯が現在の位置だとして、小さな波(青)しか見ていないと、下降トレンドなのでショートするということをやってしまいがちです。
大きな波(赤)は上昇トレンド中なので、しっかりと見ていれば、このような位置からのショートは避けることができます。

そして、上の画像の緑◯が現在の位置だとして、大きな波(赤)と小さな波(青)それぞれ見ていると、小さな波(青)が下降トレンドから上昇トレンドに切り替わったタイミングでロングをすることができるのです。
このように、大きい波と小さい波の方向が揃っているところでエントリーできると勝ちやすくなります。
とはいえ、1個目の画像(以下に再掲します)の緑◯の位置からロングではなくてショートを狙っても問題はありません。

なぜなら小さい波(青)を見ると、最高値を付けた押し安値を下抜いているので、下目線になっているからです。
ただし、大きい波(赤)は上昇トレンド中なので、いつ上がってきてもおかしくない状況であることを認識しておかなくてはなりません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事では以下の解説をいたしました。
- マルチタイムフレーム(MTF)分析とは?
- マルチタイムフレーム(MTF)分析の重要性
もちろん、1つの時間軸だけ使用してトレードをしても勝てることはあるかと思いますが、複数の時間軸を使用するマルチタイムフレーム分析を行うことで、トレードの精度をグッと上げることができるようになります。
ぜひ、複数のチャートを使用して分析することをオススメいたします。
ちなみに、MT4を使用している場合、チャートに引いたオブジェクトが別チャートに同期されない仕様のため、非常に不便なのでインジケーターを作成いたしました。
よろしければ購入して使ってみてください。
以上、この記事がご参考になりましたら幸いです。
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